リーディングの第1問って、パターンとかあるの?
リーディングの第1問って結局、単語を覚えておけばOKなの?
英検®︎3級のリーディング第1問の「短文の語句空所補充」問題。
5級や4級にも同じような形式で登場しましたが、問題にパターンがあるのはご存知でしょうか。
パターンを知れば、対策もしやすいうえ、自分に何が足りないかもより明確になるので、この記事を通して、問題パターンを知っておきましょう。
ハイチュウ(=筆者)の経歴(ちょっと自慢)
旧帝国大学に現役合格。18歳にして学習塾で英語の集団授業の講師として、毎年100名以上の学生を指導。
実は大学での専門は英語ではなく数学だったこともあり、AIを実装した英語学習アプリの開発・運用を担当。「理系×指導実績あり」というポジションが私だけだったこともあり、1万語以上の単語データベースと5000問以上の文法問題をオリジナルで作成。おかげで今や、パッと単語や文法問題を見ただけで、「これは〇〇生レベルやな」「これは〇級に受ける人はできんとあかんな」とかが瞬時に判断できるようになってしまった。
3つのパターン
短文の語句空所補充のパターンには、3つのパターンがあります。
順番に見ていきましょう。
『単語の意味』パターン

Jim ( ) the tennis club at school, so he’s going to buy a racket this weekend.
1 learned
2 joined
3 cut
4 became
A: Please tell me your name and ( ).
B: I’m Kathy and 14 years old.
1 line
2 address
3 family
4 age
例題の解答
1問目:2 / 2問目:4
1つ目のパターンは、『単語の意味』で解答を選ぶパターンです。
文法的にはどの選択肢も入るので、それぞれの単語の意味で適切なものを選ぶ形式です。
空所に入る語としては、名詞・動詞・形容詞・副詞、前置詞など、さまざまな品詞の問題があります。
対策としては、(当然にはなりますが)語彙力を身につけるということになります。
『フレーズ』パターン

Kate couldn’t come ( ) with any good solutions for the problem.
1 on
2 up
3 in
4 into
Bob was surprised ( ) the earthquake when he was sleeping.
1 at
2 for
3 on
4 in
例題の解答
1問目:2 / 2問目:1
2つ目のパターンは、『フレーズ』で解答を選ぶパターンです。
文法的にはどの選択肢も入るのは1つ目のパターンと同じですが、こちらは選択肢の前後の単語にも注目する必要があるという点です。
例えば例題の場合は、「come up with:〜を思いつく」「be動詞 surprised at:〜に驚く」を覚えている必要があるということになります。
空所には前置詞が入ることが多いです。
対策としては、フレーズを覚えるということになります。
『文法』パターン

Peter likes ( ) action movies.
1 watch
2 watches
3 watching
4 watched
Do you know the girl ( ) a brown coat?
1 wear
2 wears
3 wearing
4 wore
例題の解答
1問目:3 / 2問目:3
3つ目のパターンは、『文法』で解答を選ぶパターンです。
選択肢は4つとも品詞や活用が異なるだけで本質的な意味は同じなので、意味ではなく文法の理屈で考えて解く形式です。
空所には動詞が入り、適切な動詞の活用を選ぶことが多い一方で、時折名詞や形容詞が入ることもあります。
単元としては、
- 助動詞
- 時制
- 動名詞
- 受動態
- 分詞
- 比較
など、幅広くあります。
対策としては、中学文法を全て習得することになります。
対策・勉強法
問題パターンを理解したので、次はそれぞれの対策となる勉強法を学習しましょう。
学習のステップ
学習のステップは、こちらになります。
- 単語帳を利用し、単語とフレーズを覚える
- 参考書等を利用し、中学内容の英文法を習得する
- 過去問等を利用し、実践演習をする
1は単語・フレーズパターンへの対策で、2が文法パターンへの対策になります。
まずは、1と2を並行して学習しましょう。
一発で全て完璧に覚える必要はないので、全ての学習範囲で「あーこれやったなーー」「たしか〇〇だったなーー」という程度になるまででよいので、覚えていきましょう。
そして、3の演習のところで、今まで学習した内容がごちゃ混ぜになった形で演習することで、うろ覚えの部分も完全な記憶として定着させていきましょう。
3の教材は解説付きの過去問を購入して取り組むことをおすすめします。
昔使われた問題が転用されている?!
これはあまり知られていないようですが、大問1の短文の語句空所補充は、昔の試験の問題が一語一句そのままリサイクルされて登場することがあります。
先ほど「おすすめの教材」で「過去問」を指定させていただいたのは、このためです。
過去問で解いた問題がそのまま本番の試験で登場したらラッキーですよね。
もちろん、この「リサイクル問題」が1問も登場しない回もあるため、それをあてにするのはよくないですが、どうせ取り組むのであれば過去問に取り組むのがいいでしょう。
まとめ&塾講師の雑感
短文の語句空所補充の問題には、
- 『単語』パターン
- 『フレーズ』パターン
- 『文法』パターン
の3つのパターンがあり、それぞれの対策として、
- 単語帳で単語とフレーズ覚える
- 学校の教科書や参考書で中学文法をマスターする
- 「過去問」で、実践演習をする
ということでしたね。
個人的には過去問演習は非常に大切で、これを通して
- 実践演習をすることで単語帳を覚えた『つもり』になっていないか
- 英文法に関して、単元がごちゃ混ぜになっても解けるか
などを確認することができます。
(逆にこれらは単語帳や文法書では確認できない事項です。)
もちろん、過去問演習は長文やライティング、リスニング全部をフルセットで時間を計って解くほうがいいですよ。
大問1の短文の語句空所補充は、長文やライティングの問題と比較して、
- 最終的には8割以上正解させたい
- 早めに準備を終了させたい
セクションになります。
無駄なく効率的に、早めの準備を心がけてほしいと思います。
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