「英検®︎3級に必要な語数ってどれくらいですか?」
塾講師をしていると、生徒や親御さんからこの類の質問をよくされてきました。
やはり、「単語を覚えなければならないのはわかるけれど、どれくらい覚えたらいいの?!」と思っている方は多くいらっしゃるそうです。
そこで、今回は、
- 英検®︎3級に合格するためには何語覚えておかないといけないのか
- 英検®︎4級に合格した人は、新たに何語覚えないといけないのか
- 覚えるときのポイントや注意点
を徹底解説いたします。
ハイチュウ(=筆者)の経歴(ちょっと自慢)
旧帝国大学に現役合格。18歳にして学習塾で英語の集団授業の講師として、毎年100名以上の学生を指導。
実は大学での専門は英語ではなく数学だったこともあり、AIを実装した英語学習アプリの開発・運用を担当。「理系×指導実績あり」というポジションが私だけだったこともあり、1万語以上の単語データベースと5000問以上の文法問題をオリジナルで作成。おかげで今や、パッと単語や文法問題を見ただけで、「これは〇〇生レベルやな」「これは〇級に受ける人はできんとあかんな」とかが瞬時に判断できるようになってしまった。
何語覚えておかないといけませんか?
一般的に、英検®︎3級に必要な語彙は、2500語程度と言われております。
この数字だけを聞くと、「多い・・・」と思うかもしれませんが、参考までに、
- 小学校で学習する単語は700語程度
- 中学校三年間で学習する単語は1800語程度
ですので、小学校+中学校で学習する単語の総数と考えればよいでしょう。
また、詳しくは後でご説明しますが、全ての語を学校で学習する単語のように、英語でつづれる(書ける)ようになる必要はございません。
英語を日本語にできればOKですので、さほど負担になる量ではないかと思います。
4級から新たに何語覚えないといけませんか?
英検®︎3級を受験される方には、英検®︎4級に合格された方も多くいらっしゃると思います。
先ほどご紹介した「2500語」とは、4級に合格した時点ですでに覚えている単語も含まれています。
では、4級→3級のタイミングで、新たに何語覚えなければならないのでしょうか?
英検®︎3級に対応した単語帳を見てみると、掲載単語数はどの単語帳も約2500〜2700語に収まっています。
「え、それだとさっきの2500語と言う数字と一緒じゃないか!」と思ったかたへ
安心してください。
同じ出版社の単語帳でも、4級と3級どちらにも掲載されている単語が多数あるため、この語数になっております。意味も同じことが多いです。
すなわち本当の意味で新規で覚える語数はもっと少ないということです。
その重複を外すと、どの単語帳も1300語前後に収まります。
先ほどの2500語の約半分ということになりますね。
思ったよりも少ないと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その通りです。
4級までの単語をきっちりと覚えていれば、3級に新たに必要語数はそれほど多くはないということを、知っていただければと思います。
全部英語でつづれるようにならないといけませんか?
それでは、単語を覚える際のポイントや注意点をご紹介します。
- ほとんどが中学校の教科書に登場する単語
- 全部英語につづれるようになる必要はない
- 動詞の活用に注意
ほとんどが中学校の教科書に登場する単語
英検®︎3級に登場する単語のほとんどは、中学校の教科書に登場する単語です。
英検®︎3級のレベルが「中学卒業程度」と設定されているのにも納得ですね。
ですので、単語帳を見ると、「中学の教科書に載ってた!」という単語にも遭遇するかもしれません。
そうなると、本当の意味で新規で覚える単語の数は、減ってきますよね。
「自分はまだ小学生です!」「中学生だけど、この単語は知りません!」という方も、いずれどこかで必ず登場する単語ばかりですので、確実に覚えておきましょう。
全部英語につづれるようになる必要はない
先ほどから「覚える」という言葉を用いていますが、「覚える」とは、
- 英語を日本語にできたらOK
- 日本語を英語にもつづれないとダメ
のどちらなのでしょうか?
正解は、基本的には「1」。ライティングで必要な単語に関しては「2」です。
詳しくご説明いたします。
「英検®︎3級に必要な語彙数は2500語程度」とご紹介しましたが、それでは
「英検®︎3級のライティングに必要な語彙数は2500語程度」なのでしょうか?
これは直感的にも「No」だと思われるでしょうし、それで正しいです。
なぜなら3級のライティング問題は、Eメールで15~25語、英作文で25~35語しかありません。
しかも、3級のライティングに関しては、「これに英文を当てはめればOK!」という『型』があり、それに従えば自分のアイデアで記入する語はもっと少なくなります。
ですので話を戻すと、単語帳などで英検®︎3級の単語を覚える際は、基本的には「英語→日本語」にできれば十分だということになります。
動詞の活用と語法に注意
では逆に、どの単語は「日本語→英語」にもできるようにならないといけないのでしょうか?
一つはまず、動詞です。
種類はたくさんいりませんが、5級や4級の単語帳に登場する動詞は、英語で書けるようにしておきましょう。
中学生であれば学校で習っているものが多いでしょうし、そうでない方も、いずれ学習するので先取りで覚えておくと楽になりますよ。
また、動詞の活用まできっちりと覚えておきましょう。
英作文で書く以上、動詞の原形ばかりで書くことはないため、三単現やing形、過去形や過去分詞形にもできるようにしておきましょう。
これらを覚えておくと、リーディングの文法に関する問題にも役立ちますよ。
逆にいうと、動詞以外の名詞や形容詞に関しては、ライティングの練習をする際にその都度覚える形でも十分間に合うと思います。
無意識的に英語に書けるまで覚えている単語もあるでしょうし、自分が好きなもの・覚えやすいものなどに合わせていければ対応できる(例えば、筆者はサッカーが好きだったので、目的語にsoccerを持っていくように話を持っていった)ので、初めから意識的に覚える必要はないと思います。
まとめ&塾講師の雑感
英検®︎3級に必要な語数は2500語程度だけれども、本当に最初から新規で覚えなければならない語は半分程度だったということでした。
逆にいうと、5級や4級の勉強で基礎をしっかりと固められているかどうかで、3級の勉強の負担が変わるということですね。
途中でも示した通り、「日本語→英語」に書けるようにするのは、簡単な動詞を除いて後回しで十分だと思います。
と言うのも、レベルが上がれば上がるほど、スペルだけ覚えていても、語法を覚えていなければあまり意味がなくなってくるからです。
「どんな前置詞とセットで使うのか」「どんな動詞とセットで使うのか」などまで覚えておかないと、特にライティングで使おうと思っても、正しく使うことができません。
3級の時点でそこまで覚えようとすると負荷が非常にかかるため、まとめとしましては、
- 基本的には、英語→日本語
- 簡単な動詞だけ、日本語→英語にもできるように
しておけば十分合格できるということになります。
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