【2024年リニューアル対応】英検®︎準1級の問題形式を徹底解説

準1級

英検®︎準1級を受けようと思うねんけど、どんな問題が出んの??

英検®︎準1級ってどれぐらいのレベルなん??

英検®︎の問題ってリニューアルされるって聞いたけど、どう変わんの??

こんにちは!ハイチュウです。

今回は2024年にリニューアルされる英検®︎準1級について、

  • どれぐらいのレベルなのか
  • どんな問題形式なのか
  • 2024年の問題形式リニューアルで何がどう変わるか
  • 合格ライン

英語専門塾講師&AI教育アプリ開発・運営者の視点から徹底解説させていただきます。

初めて英検®︎準1級を受けてみる!という方も、以前英検®︎準1級を受けたことがあるけれど、2024年度リニューアル後は受けたことがない!という方も、こちらの記事を参考にしてください。

英検®︎準1級のレベルはどれくらい?何年生くらいで取得するもの?

高校生や中学生の取得者が増えている?!最新のトレンド

英検®︎公式サイトによると、英検®︎準1級のレベルは「大学中級程度」とされています。

そう考えると、「大学生や社会人取得するのか」とお考えになるかもしれません。

たしかに、試験のレベルとしては、かなり難易度は高く、大学生レベルと言っても妥当でしょう。

しかし、高校生が取得するケースは少なくなく、年々増加傾向にあります。

中には、中学生でとってしまう強者もいらっしゃいます。

なぜなら、大学入試や高校入試で英検を活用できる学校が増えてきており、その制度を活用する学生が年々増えているためです。

例えば大阪府の高校入試の場合、英検®︎準1級を取得していると、英語の科目が満点保証されます。

これはどういうことかと言いますと、入試当日、解答用紙を白紙で提出しても得点は満点になるすなわち、英語の入試対策を全く行わなくてよい)という、非常に大きなアドバンテージを得られます。

難易度は高いですが、合格すればそれだけのご利益が得られるのも、準1級の特徴です。

ご自身の現時点での英語力や、(入試での活用が目的の方は)入試までに残された期間の長さ等を考慮した上で、受験を検討されてみてはいかがでしょうか。

英検®︎準1級はどんな問題形式なの?

では次に、英検®︎準1級が具体的にどんな問題形式かをご紹介します。

2級から何が変わるの?

2級からの変更点・ポイントは以下の3点です。

  1. 『俯瞰する能力』の必要性
  2. 『背景知識』の必要性
  3. 1つの放送に対して2つの設問に回答するリスニング問題の登場

順番に詳細を見ていきましょう。

『俯瞰する能力』の必要性

この『俯瞰する能力』とは、大きく2つに分類されます。

  • 長文全体を俯瞰する能力
  • 問題全体を俯瞰する能力

準1級になると、長文の文章が長くなります。(内容一致問題であれば300~500語程度)

そうなると、「今読んでいる部分は、文章全体においてどの役割(導入 / 具体例 / 譲歩 / 結論 etc)を担っているのか」を把握しながら読む必要があります。

こうした意味での『俯瞰する能力』がまず必要になります。

また、準1級の試験も時間との闘いになります。

試験全体を通して、どこは正解しないといけないのか、どこの問題は今回易化してどこの問題は難化しているのか、どこは時間をかけすぎてはいけないのか等、勝負所を自身で見極めた上で、問題を解いていかなければなりません

こうした意味での『俯瞰する能力』も必要になります。

『背景知識』の必要性

まずは『背景知識』とは何かをご説明いたします。

例えば、小学生が日本の経済に関する日本語の新聞記事を読むとします。漢字辞典や国語辞典を使ってOKです。

・・・この小学生は記事の内容を理解できるでしょうか?

おそらく、理解をするのは難しいでしょう。

それはなぜかというと、「トピックに関する予備知識」が足りないからです。

いくら漢字や言葉の辞書的な意味が分かっても、(経済の話の場合)経済がどのように回っているかや、日本の経済状況などの知識がないと、理解の深さやスピードが大きく変わるでしょう。

これと同じような現象が、準1級でも起きることになります。

準1級では、長文問題でもリスニング問題でもライティングでもスピーキングでも、やや専門的なトピックが登場します。

例えばスピーキングの問題では、以下のような問題が過去に出題されました。

Is cybercrime becoming a bigger problem in today’s society?

今日の社会においてサイバー犯罪はより大きな問題になっていますか。

英検®︎準1級 過去問より

こちらの場合、インターネットテクノロジーやセキュリティ、今日こんにちのニュース等の予備知識がないと、回答するのが難しいはずです。

ですので、こういった問題に対応できるようになるためには、『背景知識』が必要になるということです。

1つの放送に対して2つの設問に回答するリスニング問題の登場

今までの級のリスニング問題は全て、1つの放送に対して1つの設問に回答する形式でしたが、準1級からは1つの放送に対して2つの設問に回答する問題が2×6セット=12問登場しております。

リスニングは全体で29問あるうちの12問ですので、しっかりと対策をする必要があります。

こちらも先ほどご紹介した「俯瞰する力」(今、どこの部分のヒントが放送されているか等)が必要になってまいりますね。

2024年度の問題形式リニューアル

そして、英検®︎は2024年度から問題形式がリニューアルされます。

準1級もそれに伴って一部問題形式が変更されています。

すでに英検®︎準1級を受験されたことがある方も、要チェックです。

赤がけの部分がリニューアル点ですので、よく確認してください。

一次試験

まずは一次試験の試験内容を確認してましょう。

制限時間測定
技能
形式・課題問題数
90分




短文の語句空所補充文脈に合う適切な語句を補う。25
18
長文の語句空所補充パッセージの空所に文脈に合う適切な語句を補う。6
長文の内容一致選択パッセージの内容に関する質問に答える。10
7





英文要約文章の内容を英語で要約する。1
英作文指定されたトピックについての意見を英語で論述する。1
(約30分)



会話の内容一致選択会話の内容に関する質問に答える。
(放送回数1回)
12
文の内容一致選択パッセージの内容に関する質問に答える。
(放送回数1回)
12
Real-Life形式の内容一致選択Real-Life 形式の放送内容に関する質問に答える。
(放送回数1回)
5
英検®︎準1級の試験内容(一次試験)

ご覧の通り、

  • 英文要約が追加

されており、それに伴い

  • 大問1が7問削除
  • 大問3が3問(長文1題文)削除

されております。

なお、3級や準2級とは異なり、解答時間は延長されておりません。

二次試験

では次に、二次試験の試験形式を確認してみましょう。

測定
技能
形式・課題問題数





自由会話面接委員と簡単な日常会話を行う。
ナレーション4コマのイラストの展開を説明する。(2分間)1
受験者自身の意見を問う質問イラストに関連した質問に答える。1
カードのトピックに関連した内容についての質問に答える。2
カードのトピックにやや関連した、社会性のある内容についての質問に答える。
 (話題導入文付き)
1
英検®︎準1級の試験内容(二次試験)

問題の形式は変わっておりませんが、受験者自身の意見を問う質問(No. 4)に話題導入文が追加されております。

英検®︎公式サイトによると、以下のような例題が紹介されております。(赤字部分が話題導入文)

No.4

The wealth gap between rich countries and poor countries often becomes a topic for discussion.

Should rich countries do more to help poor countries develop?

https://www.eiken.or.jp/eiken/2024renewal/pdf/6_grade_p1_s.pdf

合格に向けて!塾講師の視点から解説

では、合格に向けて具体的にどのような準備・対策をすればよいかを塾講師の視点から解説いたします。

合格ラインはどれくらい?何問正解すればいいの?

英検®︎準1級の合格ラインは、一般的に正答率70%程度とされております。

ただし、これは問題数の70%を正解できればよいというものではありません。

そのときの試験結果によって、配点が変わってくるためです。

あくまで参考程度に、それぐらい正解できればよいと考えておきましょう。

合格までに何日くらいかかる?どれぐらい勉強したらいいの?

「準1級に受かるためにはどれくらい勉強したらいいの?」

という質問をよくいただきます。

もちろん、その学生の能力や勉強に取り組める時間にもよりますが、英検®︎2級に合格された方であっても少なくとも半年程度の準備は必要になるかと思います。

個人的には半年で取得は少し難しいとは思いますが、英検®︎準1級取得を目指す学生の中には、入学試験での活用を狙っているはずで、そうなると、準備に費やす期間が長くなればなるほど他の科目の入試の準備に影響を及ぼすかと思います。

そのため、半年ほどで準備を仕上げ、そこからはSCBT試験等も活用しながら何度も受験に臨む形を生徒さんや親御さんにお勧めしてまいりました。

一発で合格できる生徒もいますし、何度目かで合格された生徒さんもいらっしゃいますが、遅くとも勉強開始から1年以内にはほとんどみなさん合格されていらっしゃいます。

まとめ&塾講師の雑感

英検®︎準1級は、ただ単に語彙や文法の知識があるだけでは太刀打ちできない試験だと考えております。

もちろん、語彙や文法の知識は必要ですが、それを正しく活用するための論理力・俯瞰力・背景知識がより一層、必要になってきます

単なる『英語力』の域を飛び出してきていると言えるでしょう。

そう考えると難しく感じるかもしれませんし、実際、簡単な試験ではございませんが、就職活動等社会でも通用する資格でもございます。

万全の準備を施し、新たな自分の可能性を切り開いてみましょう。

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